日本の完全優勝で幕を閉じた世界選手権でした。
日本武道館で観戦できたことは本当に素晴らしい経験でした。
特に中村先生のご人脈で、オランダやベルギーといった海外のチームに親近感を持ちながら観戦できたことが、より深みを与えてくれました。
予選では、各国の実力の差が大きく、「あれ?俺でも勝てる???」なんて思って見たりして、(実際にはおそらく負けるでしょう)楽しみました。
予選を突破したベスト16チームは、やはり強かったですね。足さばきと竹刀スピードが断然早かったです。やっぱり、素振りが大切だと感じました。
中でも中国チームにとても素晴らしい話があったので、紹介したいと思います。
中国では剣道人口は約2万人。人口に対しての剣道人口の割合は極端に少ないです。それでも国際剣道連盟に加盟し、今回の世界選手権は3回目の出場だそうです。
大将の楊選手は、若い時に剣道に非常に魅力を感じ、名門筑波大学に剣道留学して1年間剣道漬けの生活を送ったそうです。剣道の真髄「礼節を尊び、己に克つ」を地で行く人です。
中国の方にこの剣道の精神を理解し実践してもらえる事が、剣道人として日本人としてとても誇らしく思えるとともに、この楊選手をとても尊敬します。
今大会、中国チームはベスト8を目標に稽古を積んだそうです。決勝トーナメント初戦は勝てばベスト8のスペイン戦。試合は2-2で大将楊選手に回ってきました。本数で上回る中国は引き分けでも勝ちでしたが、楊選手はいきなり小手を取られます。このままでは負け。その後引き面で一本取り返します。引き分けまで残り30秒の時、楊選手にアクシデント!相手とのつばぜり合いの時にアキレス腱を断裂してしまったのです。それでも倒れることなく立ち続け、30秒を耐えぬいて勝利。見事チームをベスト8まで押し上げました。
「倒れなかった」事に感動してしまいました。私も断裂経験者ですが、立っていることすら至難の業です。それを強豪相手に立ち続ける。チームのため、国のため、いろんな思いがあったでしょうが、最後は自分の気力と気迫で立ち続けた楊選手に侍魂を見た気がしました。
その後、楊選手を欠いた中国チームは敗退しましたが、大拍手を送りたいと思います。
何かのために踏ん張らなくてはいけない時が人生には多々あります。その時に肚の底から出る胆力は私は剣道で養われたと思っています。
今、指導している子供たちが大人になる過程の中で、この胆力を発揮できる地力を付けて欲しいと願っています。
2015年6月16日火曜日
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